• Syotaro Miyamoto

Piazzolla / Nightclub 1960 for Trombone, Piano & Percusion


今回は、都響トロンボーン奏者である青木昂くんと、石川勇人くんに演奏していただいた"Nightclub 1960"について解説します。

原曲は急→緩→急→緩→急という形式を取っていますが、このアレンジでは急→緩→急という三部形式になっています。それぞれの部分を拡大・展開しつつ構成をしました。

また打楽器を加え、より華やかなサウンドを目指しました。(打楽器はなくても演奏可能です。)

まず冒頭は打楽器のソロから始まります。

情熱的なロールの合間に鳴らされる神秘的なサウンドのシンバル、その中から浮き立ってくるウッドブロックのcresc.など様々な要素が、これから始まる躍動感あるタンゴを予感させます。

(ボンゴ・コンガ・トムはそれぞれ音程差が出るようチューニングできるといいと思います。)

Aからはトロンボーンが登場しますが、ピアノのBassや打楽器の動きも少なく、緊張感のある場面となります。それに対して、Bからはタンゴらしいリズムも聞こえ、曲が隆盛します。

Bの一小節前の短いcresc.が重要になります。(譜例1)

Cから印象的なゼクエンツ、また新しい音色であるタンブリンが鳴り出します。タンブリンはマレットで叩いた際シンバルが良く鳴るものを選択できると良いと思います。

Eからの叙情的な旋律が、このアレンジでは転調を繰り返し、展開していきます。

Fではその旋律がピアノに、よりふくよかな和声、伴奏系で引き継がれます(E-dur)。

その後内向的な場面に移行しますが、60小節目アウフタクトをきっかけに、想いが溢れ、揺れ動いて行きます。(譜例2)

Gからはスネアドラムの勇壮なリズムと共に、トロンボーンがEの旋律を、ピアノと掛け合いながら壮大に再現します。そこからピアノのソロを経て、だんだんと静穏な雰囲気へと落ち着いていきます。

Iからは前半部分の再現部になります。前半とは異なるハーモニーやリズム、あるいはオーケストレーションの変更をしています。LからのPerc.ad lib.はコンガとボンゴを中心に演奏してください。

そこから一気呵成に曲は締めくくられます。

とても難易度の高いアレンジになっていますが是非演奏していただければと思います!


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